TINA-TI アプリケーションの FAQ

全般的な質問

  1. TINA および TINA-TI とは?
  2. TINA-TI バージョン 7 と 9 の主な違いは何ですか?
  3. TINA-TI バージョン 7 は継続して使用できますか?
  4. TINA-TI バージョン 9 を入手する方法を教えてください。
  5. TINA バージョン 9 のフル・バージョンの入手方法、または TINA-TI バージョン 9 から TINA のフル・バージョンへアップグレードする方法を教えてください。
  6. TINA-TI バージョン 9 を実行するための最小システム要件は?
  7. TINA-TI のサポートはどこで受けることができますか?
  8. ツールが更新されたかどうか確認するには?

シミュレーション

  1. TI デバイス・モデルとアプリケーション回路はどこにありますか?
  2. TINA-TI で、他のシミュレータの回路を実行できますか?
  3. TINA-TI で、他のシミュレータの回路をエクスポートできますか?
  4. パラメトリック解析を行うには?
  5. シミュレーションの精度と速度を制御するには?

波形表示

  1. 電圧計を接続せずにシミュレーションを実行しても、ノードの電圧を測ることができますか?
  2. シミュレーションの進行状況のメッセージ・モードを変更するには?
  3. TINA-TI には波形観測ツールはありますか?
  4. ループのゲインを計算するには?
  5. 波形表示ウインドウの拡大・縮小方法は?

モデルと回路の開発

  1. TINA のデバイス・モデル・シンボルを編集するには?
  2. TINA-TI を使用して TINA のライブラリを作成できますか?

TINA と TINA-TI の違いは?
TINA は、Microsoft Windows オペレーティング・システム上で動作をする、SPICE ベースの回路シミュレータです。回路の DC特性、AC特性、過渡特性、フーリエ解析、ノイズ解析などができます。TINA は、ベンダである DesignSoft の Web ページ(www.tina.com)から購入できます。

TINA-TI は、TINA の簡易バージョンであり、回路シミュレーション機能は完全にサポートされていますが、回路開発ユーティリティは除かれています。また、TINA-TI には、多数の TI デバイス・モデルと TI のパーツ情報が追加されています。TI は、TINA-TI を www.tij.co.jp/analogelab で、ワールド・ワイドに無償で提供しています。

TINA-TI と TINA Design Suite バージョンの比較

プログラムの機能 TINA TINA-TI
回路図の入力と編集
元に戻す/やり直し
自動/手動配線とドラッグのサポート
標準的な回路図シンボルを使用した操作
部分的な回路の階層化
BOM(部品表)
Bus
統合ネットリスト・エディタ
任意波形生成エディタ
回路図シンボル・エディタ
コンポーネント・ツールバー・エディタ ×
主要なパッケージへの PCB のエクスポート ×
階層化による設計やチーム内での共同設計におけるバージョン管理機能 ×
パラメータ抽出/モデル作成 ×
PCB 設計 ×
解析
最大 外部ノード数、およびマクロ内のノード数 無制限 無制限
DC、AC、トランジェント、デジタル、ミックスド・モードのシミュレーション
コンポーネントとモデルの数 20,000 565 の TI IC モデルに加え、他のデバイスもサポート
群遅延
パラメータ・スイープ
ネットリストからの直接解析
定常状態ソルバ(SMPS 解析) ×
S パラメータによるRF モデル ×
ネットワーク解析 ×
RF、Digital、VHDL、MCU のシミュレーション ×
VHDL 外部デバッガ ×
対話型モード ×
シミュレーション実行中の回路変更 ×
シンボル解析(閉じた項) ×
フーリエ解析(高調波)
フーリエ解析(スペクトル) ×
モンテカルロ法、ワースト・ケース MC とノイズの分離
ストレス(スモーク)解析 ×
最適化のターゲット数とパラメータ数 無制限 ×
パラメータ・ステップ実行時のパラメータ数 無制限 1
出力機能
図の拡大/縮小
複数の軸
図を拡大するための描画ツール
ポスト・プロセッシング・ツール
スミス、ナイキスト、ボーデ線図 ×
内蔵 DTP ツール ×
MathCAD および Excel 形式へエクスポート ×
仮想測定器
XY レコーダ、オシロスコープ、ファンクション・ジェネレータ、マルチメータ、シグナル・アナライザ/ボーデ・プロッタ
ネットワーク、スペクトル、およびロジック・アナライザ ×
デジタル・シグナル・ジェネレータ ×
リアルタイムのテストと測定 ×
学習機能 ×
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TINA-TI バージョン 7 と 9 の主な違いは何ですか?
TINA-TI バージョン 9 は、バージョン 7 を大幅にアップグレードしたものです。主なアップグレードの内容は、次のとおりです。

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TINA-TI バージョン 7 は継続して使用できますか?
バージョン 7 のサポートは短期間に限って継続します。バージョン 7 をお使いの場合は、バージョン 9 のすべての機能を活用できるように TINA-TI の最新版をダウンロードすることをお勧めします。

TINA-TI バージョン 7 の回路は、バージョン 9 でも機能します。ただし、ファイルの種類として[TINA v7 Schematic]を選択した場合を除き、バージョン 9 で保存した回路は、バージョン 7 で開くことはできません。

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TINA-TI バージョン 9 を入手する方法を教えてください。
TINA-TI バージョン 9 は TI によって配布されています。アプリケーションは TI の Web サイト(www.tij.co.jp/analogelab)から、無償でダウンロードできます。

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TINA バージョン 9 のフル・バージョンの入手方法、または TINA-TI バージョン 9 から TINA のフル・バージョンへアップグレードする方法を教えてください。
TINA のフル・バージョンは、DesignSoft の Web サイト(www.tina.com)で購入できます。現在 TINA-TI バージョン 9 をインストールしているユーザーは、フル・バージョンを割引価格で購入することができます。

注: ダウンロード・リンクが期限切れにならないように、プログラムは購入後、7 日以内にロードしてください。

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TINA-TI バージョン 9 を実行するための最小システム要件は?
TINA-TI バージョン 9 を実行するためのハードウェアおよびソフトウェアの最低要件は次のとおりです。

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TINA-TI のサポートはどこで受けることができますか?
TINA-TI の基本的なヘルプ情報は[Help]メニューから参照することができます。

TINA-TI に関する質問については、ベンダの Web サイト(www.tina.com)、またはサポート・フォーラム(DesignSoft Forum)をご覧ください。

TI デバイス・モデルに関する質問については、TI E2E コミュニティ・シミュレーションおよびモデル・フォーラム(日本語可)に質問を投稿してください。

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ツールが更新されたかどうか確認するには?
更新の有無を確認するには、TINA-TI バージョン 9 またはそれ以降が必要です。

メニューから

  1. [ヘルプ]をクリックします。
  2. [更新をチェック]オプションを選択します。
  3. 更新されている場合は、[New components detected]というウィンドウが表示されます。このウィンドウが開いた場合は、[OK]ボタンをクリックします。

ダウンロード・サイトが表示されるので、 説明書に従って、更新をしてください。

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TI デバイス・モデルとアプリケーション回路はどこにありますか?
TI デバイス・モデルとアプリケーション回路は、TINA-TI とともに配布されます。TI デバイスの回路は、インストール先ディレクトリ以下のディレクトリ、(ツールのインストール先ディレクトリ)\examples\にあります。このディレクトリ内の回路は、アプリケーションごとに分類されています。たとえば、ディレクトリ\examples\SMPS\ には、TI のスイッチングモード電源のアプリケーション回路が格納されています。ディレクトリ\examples\TI test circuits\ には、TI リニア・デバイス・モデルのテスト回路がすべて格納されています。

TI デバイス・モデルは、メイン・ウィンドウの上側(デバイス・バー)の[スパイスマクロ]タブにあります。デバイス・モデルを回路に挿入する方法は、ビデオを参照してください。(注: 例を再生するには、動画再生ソフトが必要です。)

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TINA-TI で、他のシミュレータの回路を実行できますか?
実行できます。TINA-TI は SPICE ネットリスト回路形式であれば、他の SPICE シミュレータの回路をインポートできます。SPICE ネットリスト回路を実行するには、TINA のメニューから TINA-TI の ネットリスト機能を開きます。これには、[ツール]、[ネットリスト・エディタ]の順に選択します。回路を開き、回路分析を実行します。

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TINA-TI で、他のシミュレータの回路をエクスポートできますか?
エクスポートできます。TINA-TI は PSpice との互換性があります。TINA-TI で作成された SPICE ネットリストは、PSpice で実行できます。

メニューから、[ファイル]、[エクスポート]、[ネットリスト...]の順に選択します。TINA-TI の回路のネットリスト・ファイルが作成されます。後で、PSpice 上で実行することができます。

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パラメトリック解析を行うには?
ステップ 1: パラメトリック解析を実行する前に、必要なコンポーネントをパラメトリック解析オブジェクトとして追加します。メニューから[解析]、[コントロール・オブジェクトを選択]の順にクリックします。選択したコンポーネント(R2など)をマウスでクリックすると次のウィンドウが表示されます。

[...]ボタンをクリックし、次のウィンドウでパラメトリック値をすべて入力します。

ウィンドウ内のフィールドをすべて入力したら、[OK]をクリックします。選択したコンポーネントがパラメトリック解析オブジェクトとして設定されます。

ステップ 2: 回路解析シミュレーションを実行します。入力したパラメトリック・オブジェクトの値に基づいて回路の性能が変化します。パラメトリック解析の実行方法は、ビデオを参照してください。(注: 例を再生するには、動画再生ソフトが必要です。)

ステップ 3: パラメトリック解析を実行した後、[パラメータ・ステッピング]ウィンドウを開き、[消去]ボタンをクリックしてコンポーネントをパラメトリック・オブジェクトとして削除することができます。

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シミュレーションの精度と速度を制御するには?
シミュレーションの精度と速度には多くの要因が影響しています。一般的に、「エッジの尖った」信号、高く設定されたエラー制御率、または低い GMIN が発生する場合は、シミュレーションの速度が低下します。シミュレーションの精度と速度の間にはトレードオフがあります。プログラムのシミュレーションのパラメータを調整することにより、シミュレーションの速度と精度を制御できます。メイン・メニューから、[解析]、[解析パラメータをセット...]の順にクリックします。次のウィンドウが表示されます。

一般的に、次の設定値を使用できます。約 100KHz で動作している回路の場合、[TR 最大時間ステップ]を 100ns に設定します。スイッチング・モードまたはデジタル回路の場合、[TR 最大値の相対エラー[%]]を約 1.0% に設定すると、シミュレーションが高速化します。

[セーブされた TR ポイントの最大値]の値を小さくすると、波形表示の解像度が低下しますが、シミュレーションには影響しません。ただし、保存されるデータ量が少なくなるので、分析の波形はより迅速に表示されます。

上記のウィンドウで手のボタンをクリックすると、設定値の保存、以前に保存した設定値のロード、または完全な解析パラメータ・リストの表示を実行できます。

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電圧計を接続せずにシミュレーションを実行しても、ノードの電圧を測ることができますか?
できます。[解析オプション]ウィンドウで選択が可能です。メニューから、[解析]、[オプション...]の順に選択します。シミュレーション後にプローブの信号を表示する方法は、ビデオを参照してください。(注: 例を再生するには、動画再生ソフトが必要です。)

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シミュレーションの進行状況のメッセージ・モードを変更するには?
シミュレーションの実行中、進行状況はパーセンテージ、メッセージ、または詳細情報の形式で表示されます。メニューから[解析]、[オプション...]の順にクリックして[解析オプション]ウィンドウを開きます。[一般]タブで、[トレース・モード]からいずれかのモードを選択します。シミュレーションのプログレス・メッセージ・バーを選択する方法は、ビデオを参照してください。(注: 例を再生するには、動画再生ソフトが必要です。)

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TINA-TI には波形観測ツールはありますか?
あります。TINA-TI では波形計算を実行できます。波形図ウィンドウの上部にある[曲線の追加]アイコンをクリックし、[曲線の追加]ウィンドウを開きます。必要な関数の種類と対象の信号を選択します。波形計算の実行方法は、ビデオを参照してください。(注: 例を再生するには、動画再生ソフトが必要です。)

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ループのゲインを計算するには?
TINA-TI でループのゲインを計算する方法はいくつかありますが、ここでは簡単な方法について説明します。ループのゲインを計算する方法に関するビデオを参照してください。(注: 例を再生するには、動画再生ソフトが必要です。)

ステップ 1: 回路図ウィンドウ内で、メイン・メニューから電圧ジェネレータを選択して、フィードバック・ウインドウに電圧ソースを挿入し、次のようにプロパティを設定します。

  [シグナル] = [Sine 波]
  [IO ステート] = [None]


ステップ 2: 2 つの電圧ピンを電圧ジェネレータの端子に配置します。ここで、ピン 1 を正端子に配置し、ピン 2 を負端子に配置します。


電圧ピンのプロパティを次のように設定します。

   ピン 1: [IO ステート] = [Output]
   ピン 2: [IO ステート] = [Input]


   ...および ...

ステップ 3: AC シミュレーションを実行します。電圧ジェネレータの正端子から負端子までのループのゲインが計算され、ウィンドウに表示されます。

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波形表示ウインドウの拡大・縮小方法は?
波形の表示ウィンドウで、1 つの軸をダブルクリックして、[軸スケールの設定]ウィンドウを表示します。


ウィンドウの下部で、[軸スケールをきりの良い数に設定]を探します。このチェック・ボックスは、信号のスケール表示を制御します。

このチェック・ボックスがオフの場合、[軸スケールの設定]ウィンドウの[上限]、[下限]、および[ティック]の値によってスケールが計算されます。この際、次の公式が使用されます。

("上限" - "下限")
     "ティック"

チェック・ボックスがオンの場合、自動的にスケールが整数に丸められ、[軸スケールの設定]ウィンドウの[上限]、[下限]、および[ティック]の値は無視されます。

たとえば、[軸スケールの設定]ウィンドウで[軸スケールをきりの良い数に設定]チェック・ボックスをオフにすると、[軸スケールの設定]ウィンドウで入力された上限の「12」と下限の「-42」の間に 3 つの目盛(ティック)と共に波形が表示されます。


また、[軸スケールの設定]ウィンドウで[軸スケールをきりの良い数に設定]チェック・ボックスをオンにすると、丸められた整数値のスケールで波形が表示され、上限、下限、および目盛の値は無視されます。

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TINA-TI 内で独自のデバイス・モデルを使用できますか?
すでに SPICE モデルがある場合は、そのデバイスに対応するマクロ・モデルを作成し、TINA-TI で使用することができます。「ネットリスト(テキスト形式)モデルから TINA のマクロ・モデルを作成するには?」を参照してください。

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ネットリスト(テキスト形式)モデルから TINA のマクロ・モデルを作成するには?
フル・バージョンの TINA では、回路図(*.TSM ファイル)とネットリスト回路(*.CIR ファイル)からマクロ・モデルを作成できます。TINA-TI では、ネットリスト・モデル(*.CIR ファイル)からしかマクロ・モデルを作成できません。

ステップ 1: 部分的な回路のネットリスト・ファイルをSPICE 形式で作成し、「*.CIR」ファイルとして保存します。Spice の部分的な回路(B340A ダイオードの場合)の例をここに示します。

subckt b340a 1 2

*... ...

* model content

*... ...
.ENDS

ステップ 2: [ツール]メニューから TINA の[新規マクロ・ウィザード]を選択し、マクロ・モデルを作成します。



ダイアログ・ボックスが表示されます。


上記ウィンドウのフィールドをすべて入力します。[マクロ名]テキスト・ボックスに、マクロ・モデルの名前を入力します。作成したモデルを回路図で使用すると回路図にこの名前が表示されます。マクロ用の .CIR ファイルを入力するか、選択します。[ウェブから]オプションを選択して、インターネット(例: ベンダの Web サイト)で検索したファイルを直接使用することもできます。.CIR ファイルを指定したら、[次へ]をクリックして、以下に示すダイアログ・ボックスに移動します。

TINA シンボル・データベース(*.DDB ファイル)がすでに存在する場合、[ライブラリから形状をロード]ボタンを選択して、データベースから特定のシンボルを選択します。ご使用のパーツに適用できるシンボルがある場合は、既存のシンボル全体をスクロールしてください。[推奨される形状のみ表示]をチェックするか、[ピンの数]や[形状タイプ]を選択して、選択項目をフィルタ処理することができます。あるいは、[形状を自動生成]を選択して、自動生成されたシンボルを使用することもできます。目的のシンボルを見つけたら、[次へ]をクリックします。次のダイアログが表示されます。

図形の下に、未割り当てのマクロモデル・ネットリストに含まれるピンが表示されます。これらのピンをシンボルに関連付けるには、ピン番号をクリックして、関連付けようとするシンボル上のピンにドラッグします。ここでは、以下の図のようにピンを接続した例を示しています。

[次へ]をクリックすると、ファイル・ダイアログが表示されるので、いつでもマクロモデルを保存できます。

保存すると、次のダイアログが表示されます。

ステップ 3: 最後のダイアログ・ボックスにある[Insert]ボタンを押すか、TINA メニューで[挿入]、[マクロ...]の順に選択します。以前に保存したモデル・ファイルを参照し、マクロ・モデルを回路に配置します。

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デバイス・モデル・シンボルを編集するには?
デバイス・モデル・シンボルは回路図に配置すると編集することができるようになります。編集するには、ポインタをデバイス・シンボルに重ねてマウスを右クリックし、シンボル編集オプションを選択します。

変更結果は、モデルの現在の設定にのみ影響を及ぼします。データベースから作成される、モデルの新しい設定には影響を及ぼしません。

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TINA-TI を使用して TINA のライブラリを作成できますか?
できません。このユーティリティはフル・バージョンの TINA でのみ利用できます。

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