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はじめに

第2章 デジタル信号処理入門

この章ではデジタル信号処理にまつわる基礎知識についてご紹介します。
ご紹介する内容はそれぞれ各項目毎に1冊の本になるほど幅広く深い分野ですので、ここではその入口を紹介します。 デジタル信号処理の分野に精通されている方には基礎知識の復習や、他の方へ説明する際の内容としてお役立ていただけると思います。
まずはよく出てくる基礎用語について

基礎用語

ここで紹介する用語は、

  • デジタル信号処理
  • DSP
  • 信号(アナログ信号とデジタル信号)
  • AD コンバータと DA コンバータ

です。

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デジタル信号処理システム

図:デジタル信号処理システムのイメージ デジタル信号処理の基礎用語を簡単なデジタル信号処理システムを見ながら紹介していくことにします。

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デジタル信号処理とは

図:デジタル信号処理とは デジタル信号処理とは、
「実世界(自然界)の信号-連続値であるアナログ信号を、離散値であるデジタル信号に変換し、その信号の変換、情報の抽出を数学的な技法を使って処理する方法」
と定義することができます。
この図でも人間の声(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、DSP で処理し、聞くときにアナログ信号にもう一度変換しなおしていることが見えるのではないでしょうか。

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DSP とは

図:DSPとは実際にデジタル信号処理をするプロセッサを“DSP”と呼んでいますが、“DSP”という言葉を調べてみると

  1. Digital Signal ProcessING
    デジタル信号処理そのもの
  2. Digital Signal ProsessOR
    デジタル信号処理をするプロセッサ/デバイス

という2つの意味に遭遇することがあります。
このトレーニングでは DSP といったら後者のデジタル信号処理をするプロセッサの意味で使います。

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アナログ信号とは

図:アナログ信号とは信号には 2 種類あります。
1 つは私達の身の回りに存在する、音、光、温度、圧力のような時間的にも振幅も連続値をとるアナログ信号です。アナログ信号は連続していますから、数値で表すには無数の数が必要になります。例えば 17.5 度という温度も正確にアナログ値で表そうとすると、17.498659837.... だったりして、正確には数値では表現できない信号です。

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デジタル信号とは

図:デジタル信号とは もう 1 つの信号が 1,2,3,4......8,9 のように飛び飛びの数値で表現されるデジタル信号です。デジタル信号は自然界には存在しませんが、算数や数学の世界はまさにデジタルの世界です。
アナログ信号は正確には数値では表現できませんが、デジタル信号化することによって(≒有効桁を設ける)、アナログでは曖昧な値を判りやすく表現できます。曖昧さを判りやすくするために信号の情報は近似値を取り、必要最小限の情報に切り捨てられてしまいます。しかし、デジタル化することによって数値化され、数学的な処理ができるので、私達が扱うにはアナログ信号よりデジタル信号の方が、便利で、ある意味で正確で、更にアナログ信号の処理ではできないような処理も可能にします。

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AD コンバータ

図:AD コンバータ このアナログ信号からデジタル信号に変換する作業はアナログ-デジタル変換器(AD コンバータ)が行います。
ですから DSP を使ってデジタル信号処理するシステムでは DSP の前段に AD コンバータが存在します。

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DA コンバータ

図:DA コンバータ DSP でデジタル信号処理した結果をアナログ信号に戻す、変換するのがデジタル-アナログ変換器(DA コンバータ)です。
人間が感じることができる信号はアナログ信号だけですから、DSP の後段にはこの DA コンバータが存在します。

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デジタル信号処理システム

図:デジタル信号処理システム デジタル信号処理システムを通して、基礎用語を説明しました。この簡単なデジタル信号処理システムの構成も、理解が深まったと思います。この章の後半ではもう少しこのシステムについて詳しく紹介していきます。


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