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はじめに

第 2 章 デジタル信号処理入門 (フーリエ変換)

次にデジタル信号処理で必ず出てくる技術、フーリエ変換についてご紹介します。

フーリエ変換の公式

図:フーリエ変換の公式これがフーリエ変換の公式です。 と、数式を出しましたが、その見た目からどうも近寄りがたいと感じてしまうかもしれません。

ここでは数式は追いません... フーリエ変換の「気持ち」を理解していきます。

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時間領域と周波数領域の変換

フーリエ変換はひとことで言うと、信号の「時間領域」表現と「周波数領域」表現の変換です。

図:

・時間領域
- 横軸を時間にして、信号を観察する世界

「時間領域」とは横軸を時間にして信号を観察(表現)する世界、すなわち私達が直接感じることができる世界です。

図:

・周波数領域
- 横軸を周波数にして、信号を観察する世界

一方、「周波数領域」とは横軸を周波数にして観察(表現)する世界です。
この 2 つの表現の例を見てみましょう。

図:

1 つのサイン波を時間領域にプロットして見ました。
このサイン波は図のように一定の振幅と周期を持っています。

図:

例えば 1 秒で 1 周期、すなわち 1 Hz のサイン波としましょう。

図:

同じ信号を周波数領域で表現するとこのようになります。

図:

さらにもう 1 つの違う周期のサイン波、ここでは 0.5 秒で 1 周期、2 Hz のサイン波があるとすると、時間領域の表現ではこのようになり、

図:

周波数領域の表現ではこのようになります。

図:

時間領域の表現では現実世界の時間を横軸に取り、その振る舞いをプロットしています。しかしその信号が何 Hz かを知るには向いていません。そこで周波数に着目して、周波数領域で表現すると一目瞭然で何 Hz か知ることができます。周波数領域の世界は私達が直接体験できるような世界ではありませんが、変換することによりその世界へ導かれます。
この変換こそ、フーリエ変換に他なりません。

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フーリエ変換公式

図:

どんな信号波形でも、それをいくつかのサイン波(それぞれ異なる周期と振幅を持つ)の重ねあわせに変換できることを発見

フーリエ変換のフーリエはフランスの数学者で、彼はどんな信号波形でも、それをいくつかのサイン波の重ね合わせに変換できることを発見しました。
ここにフーリエ変換の公式を書いておきましたが、詳しくは専門書にまかせることにして、皆さんはもうフーリエ変換の「気持ち」は理解していますね。

図:

時間領域から周波数領域への変換

フーリエが言う様に、如何なる波形も複数のサイン波からできています。例えば時間領域で図のような波形があるとします。

図:

この波形もこの様に二つのサイン波が重ね合わされています。
しかし、時間領域で観察する限り、この複雑な信号がどのサイン波が重ね合わされているかを知るのは難しいですね。

図:

そこでフーリエ変換して周波数領域に変換してみます。

図:

おわかりのように、一目瞭然でこの複雑な波形にどの周波数のサイン波が含まれているか知ることができます。

図:

この時間領域から周波数領域への変換、またその逆の周波数領域から時間領域への変換はいつでも自由に観察している人の都合で変換すればよいわけですから、いかにこのフーリエ変換が魅力的なものか、おわかりいただけるかと思います。
時間領域から周波数領域への変換をフーリエ変換と言い、周波数領域から時間領域への変換をフーリエ逆変換といいます。

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