半導体集積回路製品販売用標準契約約款

日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 ("TI")
半導体製品の販売約款


  1. 申込と承諾
    買主は、TIに対して注文を提示することで、本約款記載の条件に基づき本製品を購入する申込を行うことができる。TIは、TI単独の裁量で、かかる注文の承諾又は拒絶ができる。本約款に規定する条件は、TIが買主に販売する本製品に適用される唯一の条件とする。買主の注文に対するTIの承諾は、明示的に本約款に規定される条件に限定される。TIは、書面により明示的に同意をしない限り、買主の注文書に記載された条件を含み、買主による如何なる追加又は修正条件について同意せず、かつ、拒絶する。本約款で用いられる用語は、末尾記載の用語集で定義されるものとする。

  2. 価格
    TIは、様々な方法(例えば、見積もり)で本製品の価格を顧客に伝え、注文請書で取引価格を決定する。TIが提示する価格は、本製品の仕様、数量、出荷手配、希望納入日の調整又はその他条件の変更によって、本製品の発送前に変更することがある。TIの請求書に記載される出荷日に有効な最終価格が本製品の販売価格として適用される。別途合意しない限り、本製品の価格は米国ドル建てとし、米国ドルで支払われるものとする。

  3. 引渡し
    別途TIが買主に通知しない限り、本製品の引渡しは、TI指定の積出し地渡しF.C.A.(Incoterms 2010)が適用されるものとする。本製品の滅失又は損害の危険は、本製品がTI指定の積出し地にて引渡された時点で買主に移転するものとする。買主は、その後の製品の滅失又は損害を理由に、その責任を免れることはない。買主は、運送費及びTI指定の積出し地にて本製品が引渡された後の保険料について単独で責任を負う。TIが買主に代わって運送費及び保険料を負担した場合、買主は、かかる運送費及び保険料を速やかにTIに対して払い戻す。

    買主は、本製品に係わる書類上の輸入者であり、発生する全ての輸入税その他税金及び諸費用並びに要求される許認可及び手続きについて責任を負うものとする。TIは、本製品を分割して出荷することができる。

    TIは、本製品の納入予定期日(以下「納入予定期日」又はESD」という。)を買主に伝えることができる。TIは、納入予定期日までに本製品の納入ができなかった場合においても、買主の被った一切の損害、損失又は費用につき何らの責任を負うものではない。

    買主は、支払いその他買主がTIに対して負う全ての義務、負債又は債務を、迅速かつ無条件に履行するため、次の各号に定めるものについて、TI自身及びTIの子会社の担保代理人であるTIに対し担保権を設定する。

    1. TIから買主に販売又は引き渡される現在及び将来全ての本製品
    2. 総勘定元帳、コンピュータープログラム、コンピューターソフトウェア及びその他買主又は本約款に基づき担保権が設定される動産に関連する記録を含む現在及び将来の会計帳簿
    3. 現在保有又は既存するか今後得られる又は生じるかに係わらず全ての収益(これには、 (A) 賃借料、収益、ロイヤリティ及びこれらから得られる利益、(B) 買主が現在又は今後自身の動産を販売、交換、リース、譲渡又はその他処分によって得る収益、かつ、(C) 前述の動産が滅失又は損害を受け、また、収益に影響出た場合に保険契約から現在支払われ、または今後支払可能となる保険料を含むがこれに限定されるものではない。)

    買主は、TIの求めに応じて、本条に基づき設定された担保権の確認、継続及び/又は対抗要件を具備するためにTIが必要とし又は要望する必要書類の速やかな締結及びその他行為を買主の単独の費用負担で行う。更に、前記事項に加えて、かつ、これを制限又は逸脱することなく、買主は、本条に基づき担保権が設定される動産を対象とする動産担保登記書面(financing statements)を作成し届け出る権限をTIに対して取消不能な形で付与する。


  4. 注文の取り消し及び納入期日の変更
    買主は、以下の規定に従い、注文の取り消し又は納入期日の変更を行うことができる。

    買主からの注文取消し又は納入期日
    変更の要望通知期日
    標準製品 非標準製品
    ESDから30暦日未満 不許可 不許可
    ESDから30暦日以上90暦日以下 許可 不許可
    ESDから90暦日を超える場合 許可 TIの承認が必要、
    手数料発生の可能性
    上記の規定に係わらず、本製品の一部については取り消し及び納入期日の変更に係わる特別の条件が適用される場合があり、TIは、かかる条件を注文承諾前に買主に通知する。

  5. 支払条件
    本製品の支払いは、TIが発行する請求書記載の日付の30暦日後を期限とする。TIはいつでもまたいかなる理由においても、与信限度額若しくは支払条件を変更し、又は撤回することができる。買主が支払期日の到来した支払いを怠った場合、TIは、未出荷注文の出荷延期又は取消しを含むすべての契約の履行の停止又は取消しを行うことができるものとする。TIは、買主の支払い遅延で出荷延期又は取消しを行った結果生じた如何なる費用又は損失についても何ら責任を負わず、また、買主はTIを免責する。買主は、支払期日の到来した支払い額から未解決の事案に係わる額を控除してはならない。TIは、法令で許容される限り、買主に対して月1.5%(年率18%)の遅延損害金を支払い期日が到来した未払いの支払い額に対して課すことができるものとする。

  6. 税金
    本製品の販売価格には、いかなる税金も含まれない。買主がすべての税金を支払う責任を負うものとする。法律の規定により要求される消費税については、TIが本製品の販売価格に当該税金を加算し、別途買主が正式に作成された非課税証明書をTIに対して提出しない限り、買主がこれを負担する。買主が法律の規定により、TIに対する支払い金額から源泉徴収する場合、買主は、源泉徴収税額を最小にするために必要なあらゆる合理的な手段を講じ、当該税額が支払われたことを証する受領書又は証明書をTIに提出し、また、TIが請求書に記載される金額について全額の支払いを受けられるようにするため源泉徴収税額をTIに払い戻すものとする。

    別途TIが買主に通知しない限り、国際水域又は国際空域を通過する国際輸送については、本製品がTI指定の積出し地の管轄領域から離れた時点で買主に本製品の所有権が移転する。国内輸送若しくは国際水域又は国際空域を通過しない国際輸送については、別途TIが買主に通知しない限り、本製品がTI指定の積出し地にて買主の運送人又は指定した者に引き渡した時点で買主に本製品の所有権が移転する。

  7. 偶発事故
    TIは、労働力、電力、燃料、機械又は材料の不足、技術上又は歩留り上の欠陥、戦争、市民暴動、政府による行為、裁判所による命令や判決を含む法令等、通信の不具合や停電、労働争議、自然災害、火災、洪水、地震、爆発、テロリズムや不可抗力その他TIが合理的に抑制することができない原因による不履行または履行遅延に対して、予測できるものか否かに係わらず、何ら責任を負わず、また本約款に違反したとみなされないものとする。部材が不足した場合、TIは、独自の判断で本製品の生産及び引渡しを配分することができる。

  8. 保証および補償
    8.1 第9条及び第8.2条乃至第8.5条を条件とし、TIは、本製品が、TIの発行する本仕様書に合致していることを買主に保証する。かかる保証は、TI又はTIが認定する特約店が当該本製品を出荷した日から12か月存続する。但し、次の各号のいずれかに該当する場合、TIは本仕様書に合致しない本製品について責任を負わない。
    (a) 本製品の不具合がTI以外の第三者(買主を含む。)による過失、誤用又は取り扱い上の誤りによって生じた場合(これには、不適切な実装又はテストを含む。)又はTI以外の第三者(買主を含む。)によっていかなる方法であれ本製品に変更や修正を加えられた場合
    (b) 本製品の不具合が買主による設計、仕様、指示等に従った結果の場合又は不適切なシステム設計に従った結果の場合
    (c) 買主が本製品の支払い期日までに支払をしていない場合

    テスト及びその他品質管理手法は、TIが必要とみなす範囲において使用される。TIは、個々の本製品に係わる全てのパラメーターについて必ずしもテストを実施するものではない。

    本条に基づく買主のTIに対する請求は、本製品の明らかな瑕疵については納入後10営業日以内に、また、隠れた瑕疵については当該瑕疵が発見されてから10営業日以内に、買主がTIにその旨通知しない場合には、無効となる。

    8.2 本製品が前項に規定された保証に合致しない場合は、TIの選択により、当該製品の修理又は交換、若しくは当該本製品に関して代金の返還がTIの負う唯一の保証責任とする。本項に基づきTIが負う保証責任は、保証期間中に、TIが指定する住所宛に返送され、且つTIが保証する内容に合致しないとTIが認めた本製品に限られるものとする。TIがかかる本製品の修理又は交換を選択した場合、当該修理又は交換をするためTIに合理的な期間が与えられるものとする。修理された本製品は、当初の保証残存期間中において保証される。交換された製品については、新たな保証期間が付与されるものとする。

    8.3 上記に規定する場合を除き、本製品は、AS-ISベース(現状有姿)およびWITH ALL FAULTSベース(買主責任)で提供される。TIは、続発故障に対する保証又は商品性又は特定目的に対する適合性の黙示保証を含むいかなる保証も明示的か黙示的を問わず行わないものとする。

    8.4 TIは、技術、用途又は設計上の助言(リファレンス設計を含む。)、品質上の特性、信頼性のデータその他サービスを買主に対して提供することができる。買主は、TIによるかかる助言又はサービス等の提供は、前三項で定めるTIの保証を拡張又は変更するものではなく、かつ、TIに追加的な義務又は責任が生じるものでないことに合意する。本項に基づくTIの買主に対する助言又はサービス等の提供(本約款で定義する本製品を除く。)は、AS-ISベース(現状有姿)およびWITH ALL FAULTSベース(買主責任)で買主に提供される。TIは、当該サービス等に関し、続発故障に対する保証又は商品性又は特定目的に対する適合性の黙示保証を含むいかなる保証も明示的か黙示的を問わず行わないものとする。

  9. 買主のアプリケーション及び法令遵守
    9.1 一般:買主は、自らのアプリケーションの設計、検証及びテスト、並びに、当該アプリケーションに係わる全ての法規制及び安全に関連する要求に遵守することについて単独で責任を負う。業界のベストプラクティスにおいては、買主が起こり得る可能性がある環境その他買主のアプリケーションが遭遇する条件を考慮の上、実際のアプリケーション上で品質確認テストを実施することが一般的に要求される。買主は、自らのアプリケーションについて、(1) 危険な不具合から生じる結果を予期し、(2) 不具合及びその結果を監視し、また、(3) 害を及ぼす不具合の可能性を低減するため、保全策を策定及び実施し、かつ、適切な是正措置を講じるうえで必要な専門的知識を持つことを表明する。買主は、本製品を含むシステムを使用又は流通させる前に、当該システム及び当該システムに使われる本製品の機能性について徹底的にテストを実施することに同意する。

    9.2 業界標準:TIが特定の業界標準(例えば、ISO/TS 16949及びISO 26262を含む。)の要求に適合していることを明示的に指定した個々の本製品でない限り、TI は、業界標準の要求事項を満たしていなかったことについて、いかなる責任も負わない。

    9.3 安全要求事項:TIが機能的安全性の促進又は業界の機能的安全性標準に合致していることを特に推奨している本製品は、顧客が自身のアプリケーションを設計及び開発するにあたり適用される機能的安全性標準及び要求事項に合致することを支援することを目的としている。アプリケーションに本製品を使用すること自体は当該アプリケーションの安全機能を確立するものではない。買主は、自身のアプリケーションに適用される安全性に係わる要求事項及び標準に遵守することを自ら保証しなければいけない。

    9.4 特定用途保証:TIは、特定の本製品が特別な品質(Q100、軍需対応グレード品、機能強化製品を例とする。)を満たしていることを明示的に指定することがある。買主は、自らのアプリケーションに適した品質が確保された本製品を選択するために必要な専門的知識を持ち、かつ、本製品の選択は買主の責任で行うことに同意する。買主は、かかる選択に関連して、法規制で要求される事項に遵守する責任を単独で負う。

    9.5  安全でないことが致命的となる医療機器:買主は、買主及びTIそれぞれの権限有る役員が本製品の当該用途への使用について書面で特別な契約をしない限り、安全でないことが致命的となる医療機器に本製品を使用することはできないものとする。安全でないことが致命的となる医療機器とは、かかる機器の不具合が重大な身体的障害又は死亡を引き起こすものを指し、生命維持装置、ペースメーカー、除細動器、心臓マッサージ機、神経刺激装置及び移植医療機器を含む。かかる機器には米国の食品医薬品局(FDA)がクラスIIIに指定するもの、また、米国外で同等に分類されているものを含む。

    9.6 買主の補償:買主は、TI及びその代理人に対して、買主が第9条を遵守しない結果生じた損害、費用、損失及び/又は債務について完全に補償する。

  10. 知的財産権
    10.1 第8条及び第9条の条件に従い、TIは、買主に対して請求、訴訟又は法的手続きが提起され、それがTIの製造かつ供給した製品で日本国、アメリカ合衆国、カナダ又はEU連合の特許(実用新案権を除く。)、著作権又は営業秘密を直接侵害する(以下「対象請求」という。)旨の主張に基づく場合は、買主を防御し、また、買主が対象請求に関して最終的に命ぜられた、または、和解や調停によってTIが合意した損害賠償金、損失又は費用(間接的及び懲罰的な賠償を除く。)を支払う。

    TIは、次の各号のいずれかを買主が怠った場合、買主を防御し補償する義務を負わない。

    (a) 買主が対象請求について、TIに対し速やかに通知し、かかる請求、訴訟、又は法的手続の写しをTIに提供すること。
    (b) 買主が所有又は保管若しくは買主の管理下にあるすべての証拠をTIに提供すること。
    (c) TIが独自に防御し、又は、和解若しくは示談の交渉を行うため、買主が合理的な支援をTIに提供すること。なお、買主は、対象請求に関して買主に有効な全ての防御の利益をTIに供与することに同意するものとし、これには、対象請求に関わる知的財産権のライセンスの許諾又はライセンスのオプション権若しくはサブライセンス権の許諾を受ける権利を含むがこれらに限定されるものではない。買主は、自らの費用負担と自らが選任した代理人により、かかる防御に参加することができるものとする。

    10.2 第10条に基づきTIが買主を防御する義務を負う場合、TIは次の(a)乃至(c)のいずれかの措置をとることができる。但し、これはTIの任意であって義務ではないものとする。
    (a)買主が本製品を継続して使用するためのライセンスを取得する。
    (b)買主が本製品の使用を禁止されている場合、本製品の機能に重大な影響を及ぼさない方法によって、知的財産権を侵害しないよう本製品を交換又は修正する。
    (c)TIが商業上妥当な費用を負担しても、上記(a)又は(b)のいずれも実施できない場合、TIは、本約款の債務不履行に問われることなく、本製品の買主への販売を中止することができる。

    TIが上記(a)又は(b)を選択する場合、第10.1条に基づくTIの損害賠償義務は、TIが当該措置を講じる前に買主が被った損害、損失又は費用(但し、間接的及び懲罰的損害を除く。)を除いて、かかる対象請求に関して完全に履行されたものとする。TIが上記(c)を選択する場合は、追加的な申し立てがあるか否かに関わらず、本約款に基づくTIの損害賠償義務は全て履行されたものとし、買主は、その所有、保管または管理下に残存する本製品すべてをTIに返却するものとする。

    10.3 TIは、次の各号に該当する場合、第10.1条又は第10.2条に基づく責任又は義務を負わない。
    (a) 買主がTIに対して対象請求を通知する日の36ヶ月前までに、対象となる本製品を購入していない場合
    (b) 買主が対象請求の対象となる本製品の支払いを完全に又速やかに行っていない場合
    (c) 対象請求が買主又は買主の顧客が請求、訴訟又は法的手続を第三者に対して行ったことで生じた場合
    (d) 買主の故意による行為又はTIの書面による事前同意なしに買主が行った和解又は示談により生じた費用、損失又は損害の場合
    (e) 対象請求が次の各号のいずれかに基づく場合
    1. 買主が、本製品を他の本製品、デバイス、ソフトウェア又は装置と組み合わせて使用したとき
    2. 買主が、本製品を製造その他の生産工程において使用したとき
    3. 買主が、本製品を改造したとき
    4. TIが、買主の特定の設計、指示又は仕様に従ったとき
    5. TIが、特定の産業界その他団体等が定める業界標準または規格(industry standard)、又は個人や特定の企業が専有的に定める標準または規格(proprietary standard)に準拠したとき、または、買主が本製品を当該標準または規格に適合するように使用したとき(以下、上記(ⅰ)から(v)を個別にあるいは総称して「その他の請求」という。)

    10.4 買主は、TIに対するいかなる請求、訴訟その他法的手続きに対し、それがその他の請求から発生する主張に基づくものである限り、TIを防御するものとし、買主は、TIに最終的に命じられた、または和解もしくは示談により買主が合意した全ての損害賠償金、損失又は費用(間接的及び懲罰的な賠償を除く。)を補償するものとする。TIは、自らの費用負担と自らが選任した代理人により、かかる防御に参加することができるものとする。

    10.5 本条に規定する各条項は、当事者間の知的財産権侵害に関する唯一の責任を定めるもので、それに関する全ての明示的、黙示的又は法定の保証に代わるものである。買主は、前述の知的財産権の侵害に関する諸条件が本約款の必須要素であり、かかる諸条件がない場合には本約款の実質的及び経済的な条件は大幅に異なることを理解し、それに合意する。

  11. 損害賠償の制限規定
    11.1 一般的責任制限:TIは、本約款に関して、またはそれから生じる、あるいは、TIが納入した本製品を使用したことにより生じた損害については、いかなる場合においても、たとえTIがその損害の可能性を示唆されていたとしても、特別の損害及び付随的、間接的、懲罰的、偶発的、結果的な損害を負うものではない。TIが責任を負わない損害には、製品の取り外し、補修又は取り付け直しの費用、代替品・サービスを調達するのに生じる付随的な費用、再テスト、外部のコンピューターが使用できなかった時間に対する費用、労務費、得意先の喪失、利益の損失、製品を利用できなかったことによる損失、データの損失、ビジネスの中断による損失を含むが、これに限らない。また、買主は、これらの原因が発生してから12ヶ月が経過した以降は、TIに対して一切の請求、訴訟等を提起しないものとする。

    11.2 特別責任制限: 保証、補償、若しくは、本約款から生じ又は本約款に関連するその他の義務を含む、本約款に基づき提供される本製品の使用から生じるTIの負担する責任の総額は、いかなる場合でも、損失又は損害の請求対象となっている特定の本製品につき、過去12か月間にTIに支払われた総額を超えないものとする。請求が二以上ある場合でも、本項で規定する責任の制限が拡大又は拡張されるわけではない。

    11.3 買主は、前述の責任制限が本約款の必須要素であり、かかる限度額が設定されない場合には、本約款の実質的及び経済的な条件は大幅に異なることを理解し、それに合意する。

  12. 不履行責任の追及
    買主による債務不履行がある場合には、TIはその後の出荷を止めることができる。この場合、TIが出荷を継続する場合であっても、その行為は買主の債務不履行責任を追及する権利の放棄を意味せず、また当該不履行についてTIが有する法律上の救済方法に影響しないものとする。注文に基づき行う個別の出荷は、個別の販売取引として取り扱われるものとする。

  13. 適用法及び裁判地
    本約款は日本法に準拠して解釈されるものとするが、日本法の抵触法の原理は適用されないものとする。裁判管轄権を有する裁判所が、本約款の一部の条項について何らかの理由により執行力を否定した場合においても、当該条項は当事者の意思を達成するため可能な限り最大限に執行されるものとし、本約款の他の条項は、引き続き効力を有するものとする。本約款は、国際物品売買契約に関する国際連合条約の適用を受けない。買主は、本約款から生じ、又はそれに関連する一切の紛争につき、第一審の非専属管轄裁判所を東京地方裁判所とすることに同意する。前述の規定に係わらず、如何なる判決も日本、米国又はその他外国の裁判所で執行できるものとし、TIは、差止め請求を日本、米国又はその他外国の裁判所で行うことができるものとする。

  14. 輸出管理
    14.1 本製品の輸出、再輸出又は移転は米国の輸出管理規制及び制裁の適用を受けるが、その中でも一番重要なものは、米国商務省産業安全保障局(以下「BIS」という。)が管轄する米国輸出管理法(以下「EAR」という。)(15 Code of Federal Regulations Parts 730-774に規定されるものをいう。)及び米国財務省外国資産管理局(以下「OFAC」という。)が管轄する外国資産管理法(31 Code of Federal Regulations Part 500に規定されるものをいう。)である。買主は、本製品を輸出、再輸出又は移転する際は、適用される全ての法規制に買主自ら遵守し、また、自身の子会社が遵守するよう保証することを確認し合意する。

    14.2 買主は、BIS、OFAC又はその他責任ある米国政府当局の事前許可を得ることなく、かつ、EAR及びその他適用を受ける米国の関連規制に遵守することなく、EAR Supplement No. 1 to Part 740, Country Group Eに定義される米国が禁輸措置、制裁措置又は制限を課している禁輸国その他規制地域若しくはEAR Supplement No. 4 to Part 744に掲載されている企業又は法的主体に対し、本製品を販売、輸出、再輸出、移転又は再販できないことを確認し同意する。さらに、買主は、輸出業務への関与を米国政府が禁じる個人及び組織(以下「禁輸対象者」という。)に対して、本製品を輸出、再輸出、移転又は再販しないことに確認し同意する。禁輸対象者とは、米国商務省のDenied Persons List及び Entity List、the Directorate of Defense Trade Controls’ List of Statutorily Debarred Parties並びに米国財務省のLists of Specially Designed Nationalsに掲載された個人又は組織を指すが、これに限らない。さらに、買主は、TIに代わって、若しくは、TIの利益のため、OFACの必要な承認を得ない限り、禁輸規制国又は制裁国及び米国に輸入を禁じられている禁輸対象者から直接又は間接を問わず如何なる物品、役務又はテクノロジーも米国に輸出、再輸出又は移転しないことに同意する。なお、前述する米国の禁輸規制国又は制裁国若しくは規制地域、組織又は禁輸対象者の内容は変更されることがある。

    買主は、欧州委員会規則及びその他国内規制を例とするその他法規制に従い、他の最終用途又はエンドユーザーに関して適用されるその他制限のすべてを遵守することを確認し同意する。

    買主は、適用される範囲で、次に定める取引について如何なる場合も避けるものとする。
    (a) 適用される規制リストに掲載される個人、団体又は機関が関与する取引
    (b) 禁輸国が関与する禁止取引
    (c) ライセンスが必要な取引で必要な輸出許可が取得できていない取引

    14.3 買主は、さらに、本約款に基づきTIから受領した本製品を輸出、再輸出又は移転する前に、必要とされる全ての輸出許可を取得することに同意する。各当事者は、本約款の義務を履行するため、各当事者に必要とされる当該許可および輸出入書類を、自己の費用負担で取得するものとする。さらに、買主は、輸出の意図をもって買主から本製品を取得することを買主が信じる理由がある個人、会社又は機関に対して、米国又は米国以外において適用される法規制に遵守する必要のある旨を知らせるものとする。TIが輸出等に関して政府の許可を取得できない場合、TIは、本約款を終了又は解約し、若しくは、本約款の条項に基づく義務の履行を免れることができるものとする。

    14.4 前述の規定に制限されることなく、買主は、BIS、OFAC又はその他責任ある米国政府当局の事前許可を得ることなく、かつ、EAR及びその他適用を受ける米国の関連規制に遵守することなく、本製品をEAR Supplement No.1 to Part 740, Country Group D1に掲載される国の軍関係のエンドユーザーに対し又は軍需目的のために使うため輸出、再輸出、移転、購入又は再販してはならないことにも同意する。本項で言う「軍需目的」とは、the US Munitions List (以下「USML」といい、22 Code of Federal Regulations Part 121, International Traffic in Arms Regulationsに規定されるものを指す。)又はthe International Munitions List (以下「IML」といい、ワッセナー・アレンジメントに規定されるものを指す。)に記載される軍需品に組み込まれるもの、若しくは、EARの規制品目リストにある品目分類番号(Export Control Classification Numbersを指し、以下「ECCNs」という。)にてA-018で終了するもの又は600シリーズに分類されている商品を指す。本項で言う「軍関係のエンドユーザー」とは、各国軍隊(陸軍、海軍、海兵隊、空軍又は沿岸警備隊を例とする。)並びに州兵、国家警察、国家諜報機関及び偵察機関、若しくは、自身の行動又は機能が軍需目的のために使用することを支援する目的になっている個人又は組織を指す。買主は、さらに、米国政府の許可を得ることなく、本製品が核兵器、化学兵器又は生物兵器若しくはミサイル技術を設計、開発、製造又は利用するため、間接又は直接を問わず、輸出、再輸出、移転又は再販されないことを確認し同意する。

    14.5 買主が本製品を軍需用途の製品に組み込むことに関連してTIの支援又は役務を要求する場合は、輸出管理の目的で事前にTIの書面による承認が得られていなければならず、また、TIが買主に対する支援を行う前提条件は、必要とされる米国政府の輸出許可が取得されることとする。かかる支援又は役務を提供することは、TIの義務ではない。

    14.6 TIが行う本製品の輸出分類は、TIの社内使用のみのためになされたものであり、当該本製品の輸出分類として適切であるか、又は当該本製品の輸出のためにどの様な輸出許可その他輸出書類が必要かどうかの表明または保証と解釈されてはならない。

    14.7 買主が本条に基づき自己に課せられる義務及び誓約事項に違反した場合、TIは、本約款を終了又は解約し、若しくは、本約款の条項に基づく義務の履行を免れることができるものとする。買主は、TI及びその代理人に対して、買主が本条を遵守しない結果生じた損害、費用、損失及び/又は債務について完全に補償する。本条は、本約款の終了後も引き続き有効なものとする。

  15. 米国政府との契約
    買主が連邦調達規制(Federal Acquisition Regulations)、国防総省調達規則(Defense Federal Acquisition Regulations Supplements)その他米国政府の関連調達法規制(以下「本件調達関連規則」という。)の適用を受ける米国政府との契約又は下請負のため本製品を使用することを意図している場合、買主は、当該本製品の注文を提出する前にTIに対して書面で本件調達関連規則を通知する。TIは、かかる注文書に応じるか合意する前に特定された規制等を見直す機会を持つものとする。TIが別途書面で合意しない限り、(i) 本件調達関連規則の適用を受けず、(ii) TIは認定された費用又は価格情報を提供せず、かつ (iii) 原価計算基準(Cost Accounting Standards)、欠陥のある価格(Defective Pricing)及び監査要求は適用されないものとする。

  16. 譲渡及び第三者の受益者
    本約款は、TIの事前の書面による承諾なく譲渡できないものとする。承諾なき譲渡は無効とする。本約款の如何なる規定も買主又はTI以外の第三者に対して利益、権利又は救済を与えるものではない。TIの関係会社又は子会社は、本約款に基づきTIに課される義務の一部又は全部を履行することができる。

  17. 反社会的勢力の排除約
    買主は、TIに対し、自己の役員及び従業員が、現在及び将来において、(i)「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」に定義する暴力団及びその関係団体(以下、総称して「反社会的勢力」という。)でないこと、(ii)反社会的勢力に対して資金等を提供し、又は故意に便宜を供給していないこと、(iii)自ら認識しながら反社会的勢力と関係を有しないこと、又は、(iv) 自ら又は反社会的勢力をして、TIに対し暴力的行為、詐術、脅迫的言辞を用いず、TIの名誉や信用を毀損せず、また、TIの業務を妨害しないことを表明する。買主が本条に違反した場合、TIは本約款を買主に対する事前通知を行うことなく終了することができる。かかる終了が原因で買主が被った損失又は損害について、TIは一切責任を負わない。

  18. 雑則
    本約款は、本製品の販売に関する当事者の合意のすべてであって、本製品の販売に関して事前になされた書面又は口頭によるすべての通信、意思表示又は合意に優先する。TIを正当に代表する権限のある者が署名した書面によるものでない限り、本約款への追加又は修正若しくは本約款に規定する権利の放棄はTIを拘束しない。Eメール及び/又はソーシャルメディアを含む電子通信については、本条の目的において署名された書面とみなさない。商習慣の履行の態様又は当事者の取引行為の態様をもって、本約款の規定を解釈し又は補足するものにはならない。本約款の各条項は、データシート、アプリケーションノート、注文請書及びオンラインコミュニケーション等本約款に明示的に組み込まれていない注文書若しくはその他書面に記載される可能性のある、本約款に相違し、矛盾し、又は追加される条件に優先する。本約款に規定する各条項の見出しは、参考のために記載しているものであり、いかなる意味においても、本約款の内容及び解釈に影響を及ぼすものではない。


  19. 特約店から購入する顧客への注意喚起
    TIは、次の利益を得るためTIが認定する調達先から購入することを強く推奨します。

    • 追跡可能な純正のTI製品
    • TIの品質基準に則した取扱い及び保管
    • 最新の技術及び製品情報に基づくサポート

    認定されていない調達先から購入することは、偽装品又は当初の品質及び信頼性が損なわれた本製品を受け取るリスクがあります。

    用語集

    • 「BIS」とは、第14.1条で定義されるものを指す。
    • 「買主」とは、TIから直接本製品を購入する個人又は法人その他機関をいう。
    • 「対象請求」とは、第10.1項で定義されるものを指す。
    • 「暦日」とは、別途規定されない限り暦日を指す。
    • 「禁輸対象者」とは、第14.2条で定義されるものを指す。
    • 「EAR」とは、第14.1条で定義されるものを指す。
    • 「ECCNs」とは、第14.4条で定義されるものを指す。
    • 「納入予定期日(ESD)」とは、適用するTIの所在地から本製品が出荷される予定の期日をいう。
    • 「本件調達関連規則」とは、第15条で定義されるものを指す。
    • 「IC」とは、集積回路という。
    • 「IML」とは、第14.4条で定義されるものを指す。
    • 「軍需目的」とは、第14.4条で定義されるものを指す。
    • 「軍関係のエンドユーザー」とは、第14.4条で定義されるものを指す。
    • 「非標準品」とは、TIが「非標準」と指定した本製品を指す。かかる指定は、特定の顧客に対してカスタマイズされた本製品又は特定の顧客が主に購入するカスタマイズされていない本製品を含む。
    • 「OFAC」とは、第14.1条で定義されるものを指す。
    • 「その他請求」とは、第10.3(e)で定義されるものを指す。
    • 「支払い」とは、TIが支払期日当日又はその前までに一切の資金を買主からTIの銀行口座にて受領していることをいう。
    • 「本製品」とはTIが保証し市場に出したパッケージされた集積回路製品をいう。なお、「本製品」には、役務、リファレンスデザイン、販促製品、ソフトウェア、本サンプル(又はTIのプログラムサンプル)、ウェハー及び/又はダイ製品、試作品、試験機器若しくは、評価モジュール(EVM’s)等は除くものとします。TIは、別途定める条件に基づき、これらのもの又は役務を買主に提供することができるものとする。
    • 「安全でないことが致命的となるアプリケーション」とは、システムの不具合又は誤動作が重大な身体的障害又は死亡、機器の損失又は重大な損害、若しくは環境への害を引き起こすものを指す。
    • 「本サンプル」とは、TIが買主に対して評価又はテストを行う目的で無償で提供した本製品又は量産前のICをいう。
    • 「本仕様書」とは、特定の本製品に関するその時点で最新の公式データシート(正誤表を含む)に記載する計測可能な当該本製品の電気的及び物理的な特性をいう。
    • 「標準品」とは、TIが「標準」と指定した本製品を指す。かかる指定には、多数の顧客に提供及び/又は販売されたカタログ製品も含む。
    • 「USML」とは、第14.4条で定義されるものを指す。


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