重量計は、産業、業務、およびコンシューマの幅広い用途で使用されています。電子重量計の設計は、主なトランスデューサとしてロードセルを使用することを基本としています。ロードセルを使用した設計は、生成される出力信号の種類(空気圧、油圧、電気)に応じて区別できます。歪ゲージ・ロードセルは、ロードセルに作用する負荷を電気信号に変換し、mV/V のレンジで出力します。シグナル・チェーンは、ノイズが存在する中、小信号を正確に処理する必要があります。信号は、非直線性、温度依存性、およびオフセット誤差とドリフトに対応した信号処理を行う必要があります。したがって、シグナル・チェーンは適切な励起方式、シグナル・コンディショニング、信号収集と信号処理、およびインターフェイスと通信の各機能で構成されています。
励起方式: センサには、正確で安定性の高い励起電源が必要です。多くの圧力センサの設計では、励起回路と ADC にて同一のリファレンス電圧を使用して高精度を得ており、その為センサの出力は比率測定となります。TI のリファレンス電圧製品は、上記の要求を満たす、高い初期精度と非常に低い温度ドリフトを備えたコスト効率の高いソリューションを提供します。
シグナル・コンディショニング: ほとんどのロードセルでは、歪ゲージの出力範囲が非常に小さいので、誤差が生じることを防止するために、信号を処理する前に増幅する必要があります。TI には、センサの小信号出力に適した、高 CMRR 特性と低周波数での高ゲインを備えた多くの低雑音アンプの選択肢を提供しています。さらに、信号の帯域が低域のため、アンプの 1/f 雑音によって誤差が生じる可能性があります。TI のチョッパ安定型アンプは、低周波数範囲で非常に高い DC 精度と雑音特性を達成します。
TI には、重量計アプリケーション用にカスタマイズされた高効率のソリューションがあります。これらのソリューションは、高精度、低ドリフトで、高い同相除去比(CMRR)と自社独自のオートゼロ機能を備えたプログラマブル・ゲインの計測アンプを採用しています。
信号収集と信号処理: TI の高分解能差動入力 ADC は、信号が MCU に送られる前段階で、圧力センサ・アプリケーションで要求される低い温度ドリフトおよび低オフセット・ドリフト性能を持っています。TI の MSP430 シリーズのマイコン(MCU)を使用して、データ収集用のオンチップ・データ・コンバータが使用できることに加え、キャリブレーションと補正も行うことが出来ます。この製品は、計算およびシグナル・プロセッシングなどの機能、LCD ディスプレイおよびキーパッド制御などの使い易いユーザ・インターフェイス、さらに無線/有線通信とのインターフェイスを備えています。
インターフェイスと通信: 従来の RS-232/RS-485 インターフェイスは、現在も重量計アプリケーションに広く使用されています。特別なアプリケーションをベースとする重量計には、イーサネットまたは USB 接続による有線オプションと、IEEE 802.15.4 プロトコル・ベースの無線オプションが含まれています。TI は、従来のアプリケーションおよび急成長中の商業用アプリケーションの両方に対してソリューションを提供しています。
電源: 重量計は、ライン・パワー(AC 主電源)またはバッテリー・パワーで駆動できます。TI のパワー・マネージメント・ポートフォリオには、LDO、DC/DC コンバータ、昇降圧レギュレータが含まれており、システムの要件に適合する電源ソリューションを柔軟に設定できます。TI の低静止電流 LDO は、非常に優れたライン特性および超高速負荷過渡特性を持っています。DC/DC 降圧コンバータは、広いバッテリー電圧範囲で 95% を上回る効率を達成し、入力電圧が最小 1.8V まで低下しても対応できるので、バッテリー寿命が延びます。特別な昇降圧コンバータは、必要とされる高安定性の出力電圧を生成し、過電圧入力または低電圧入力の状況でも定電流を供給しますので、各種のバッテリー構成をサポートします。
タイトル | 種類 | サイズ (KB) | 日付 | 英語版 |
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170 KB | 2018年 8月 6日 | |||
620 KB | 2018年 5月 10日 | |||
98 KB | 2011年 9月 30日 | |||
65 KB | 1999年 9月 27日 |
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