電源 IC

PWM コントローラ – はじめに

汎用 PWM コントローラ

PWM(パルス幅変調)コントローラは、スイッチ駆動のデューティ・サイクル(パルス幅)をユーザー設定可能な固定周波数で変調し、ターゲットのパラメータを安定化させるスイッチ・モード電源用制御 IC です。昇圧、降圧、昇降圧、プッシュ・プル、ハーフ・ブリッジ、フル・ブリッジ、フライバック、フォワード、共振 LLC など複数のトポロジ(マルチトポロジ)構成をサポートしてしており、広範な最終機器向けの各種電源アーキテクチャで使用される電流モードと電圧モードのフィードバック制御オプションにも対応します。

フライバック

フライバック・トポロジは、電力レベルが 150W 以下の単一出力と複数出力の設計で広く利用されています。昇降圧トポロジから派生したもので、絶縁とエネルギー蓄積インダクタ向けにトランスを使用し、部品点数とコストを低減します。ピーク電流が大きいことから、このトポロジは通常、大出力電流の設計には使用しません。

フライバック

フォワード

フォワード・トポロジは降圧トポロジから派生したもので、入力と出力のグランド絶縁のためにトランスを 1 個使用します。フォワード・トポロジはシンプル、高性能で、最大 200W の電力レベルに対応できることから、一般に広く利用されています。フォワード・トポロジは、大出力電流の設計に適した選択肢です。アクティブ・クランプ・フォワード・トポロジは、フォワード・トポロジに改良を加え、追加のスイッチとクランプ・コンデンサを使用して、トランスのリサイクルとリセットを行います。

フォワード

プッシュプル

プッシュプル・トポロジは、トランスの鉄芯をより効率的に活用するために 2 個の 1 次側巻線を採用したフォワード設計です。プッシュプル・トポロジは、フライバック設計やフォワード設計よりも大きい出力電力までスケーリングできますが、貫流防止と高いスイッチング・ストレス低減のために MOSFET のスイッチングを注意深く制御する必要があり、より複雑です。

プッシュプル

ハーフ・ブリッジ

フォワード設計から派生したハーフ・ブリッジ・トポロジは、大出力レベルまでスケーリングできます。出力段のスイッチング・ストレスは、プッシュプル・トポロジより小さく、ライン電圧が高い場合に最適です。ただし、プッシュプルと同様、貫流を防止するために MOSFET スイッチングのデッドタイムを注意深く管理する必要があります。

ハーフ・ブリッジ

共振 LLC

ハーフ・ブリッジ・トポロジは共振技法を使用して 1 次側におけるゼロ電圧スイッチング(ZVS)を実現し、スイッチング損失と EMI を低減し、非常に高い効率を提供することから、採用例が増えています。共振 LLC は、高い電力出力レベルまでスケーリングできます。複雑さ、軽負荷条件での高効率動作、システム・コストがこのトポロジの長年の課題となっています。

フル・ブリッジ

フル・ブリッジ・トポロジは通常、出力が kW 範囲の大電力アプリケーションで使用されます。4 個の MOSFET がスイッチングされ、交流の半サイクルごとに、トランスの 1 次側を流れる電流が反転するため、回路は B-H 曲線の 2 つの象限にわたって動作します。この方法でトランスを効率よく使用するため、フォワード構成より高い電力密度を実現できます。フル・ブリッジ・トポロジをさらに改良したのがフェーズシフト・フル・ブリッジ制御です。ゼロ電圧スイッチング(ZVS)を実現し、スイッチング損失と EMI を低減するとともに、システム全体の効率を向上します。

フル・ブリッジ