概要
Code Composer Studio™(CCS)は、テキサス・インスツルメンツ(TI)の組込みプロセッサ向けの統合開発環境(IDE)です。 CCS は、組込みアプリケーションの開発およびデバッグに必要なツールで構成されており、 TI の各デバイス・ファミリ向けのコンパイラ、ソース・コード・エディタ、プロジェクト・ビルド環境、デバッガ、プロファイラ、シミュレータ、リアルタイム・オペレーティング・システムなど、多数の機能が含まれています。 IDE には、アプリケーションの開発フローをステップごとに実行できる、単一のユーザー・インターフェイスが備わっています。 使い慣れたツールとインターフェイスを使用することで、ユーザーはすぐに開発を開始し、高度で生産性のよいツールを利用して、アプリケーションに機能を追加することが可能です。
Code Composer Studio は、Eclipse オープン・ソース・ソフトウェア・フレームワークに基づいています。 Eclipse ソフトウェア・フレームワークは、開発ツールを作成するためのオープン・フレームワークとして開発されました。 ソフトウェア開発環境を構築するための優れたソフトウェア・フレームワークを提供する Eclipse は、多数の組込みソフトウェア・ベンダによって使用される標準フレームワークになってきています。 CCS は、Eclipse ソフトウェア・フレームワークの利点と TI の高度な組込みデバッグ機能を組み合わせることにより、開発者にとって魅力のある機能豊富な開発環境を提供します。
Code Composer Studio は、Windows PC と Linux PC のどちらにも対応しています。 ただし、Linux の場合は対応していない機能やデバイスがありますので、Linux Host Support で詳細をご確認ください。
| CCSの導入 | Getting Started with Code Composer Studio v5(英語) |
ご注意:以下の製品は日本ではお取り扱いしていません。
TMDSCCS-ALLF50
TMDSCCS-ALLF01
TMDSCCS-ALLF10
TMDSCCS-ALLF25
TMDSCCS-ALLF03
TMDSCCS-ALLF05
TMDSCCS-ALLN01D
追加情報
- Wiki: Code Composer Studio: - CCStudio を効果的に使用するための信頼性の高い豊富な情報を提供しています。
- ダウンロード・サイト: - 現在および過去の製品イメージが表示されます。
- システム要件: - システムの最小および推奨要件の詳細です。
- サブスクリプション情報: - Code Composer Studio サブスクリプション・サービスの詳細です。
- F24x/C24x デバイスの場合: - Code Composer Studio v3.3 が必要です。
特長
Code Composer Studio には、多くの機能が備わっています。 興味深い主要機能の一部を以下に示します。
Resource Explorer
Resource Explorer を使用すると、新規プロジェクトを作成したり、ControlSUITE™ や StellarisWareなどの一部として提供されている豊富なサンプルを参照できるようにユーザーを有効化するなどの一般的なタスクにすばやくアクセスできます。
Grace™ – ペリフェラル・コード生成
Grace は、Code Composer Studio の機能の1つで、MSP430 ユーザーがペリフェラルのセットアップ・コードを数分で生成可能です。
生成されたコードは、コメント付きでわかりやすい C コードです。
SYS/BIOS
SYS/BIOS は、TI の幅広いデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、ARM
マイクロプロセッサ、およびマイコンで使用される、高度なリアルタイム・オペレーティング・システムです。
リアルタイムでのスケジューリング、同期、および計測が必要な組込みアプリケーション向けに設計されおり、
プリエンプティブなマルチタスク、ハードウェア抽象化、およびメモリ管理機能を提供します。 SYS/BIOS は、ロイヤリティ・フリーで、Code Composer
Studio に搭載されています。
コンパイラ
Code Composer Studio には、TI の組込みデバイス・アーキテクチャ用にカスタマイズされた C/C++ コンパイラが搭載されています。
C6000™ および C5000™
デジタル・シグナル・プロセッサ・デバイス用のコンパイラは、これらのアーキテクチャが潜在的に持っている性能を最大限に引き出します。 TI の ARM® および
MSP430 マイコン用のコンパイラは、性能を低下させることなく、これらのアプリケーション・ドメインのコード・サイズ・ニーズに対応します。 TI のリアルタイム
C2000™ マイコン用のコンパイラは、このアーキテクチャで利用可能な多くの性能およびコード・サイズの機能を最大限に生かします。
今後、C++ のサポートでは不十分になる可能性があるため、EABI が公開されました。 EABI(Extended Application Binary Interface)は、コンパイラで生成されたコードをまとめるための最新の基準です。 EABI 基準には、Linux で使用されている形式と同じ ELF オブジェクト・ファイル形式が含まれています。 EABI があれば、C++ でのみ可能な高レベルのプログラミングが、テンプレートやインライン・ファンクションにより、はるかに改善されます。 EABI のサポートは、現在、ARM、C6000 DSP、および MSP430 のコンパイラで提供されており、その他の TI コンパイラでも、まもなく利用できるようになります。
C6000 DSP コンパイラのソフトウェア・パイプライン最適化機能は、そのアーキテクチャが持つ多くの性能の基盤となっています。 その他の多くの最適化機能(汎用的なものも特定の範囲のものも含む)が、TI のすべてのコンパイラの性能を向上させます。 このような最適化は、複数のレベル、つまりステートメントやステートメントのブロック内、機能全体、ファイル全体、またはファイルをまたがって適用できます。
Linux/Android デバッグ
Code Composer Studio は、Linux/Android 実行モード・デバッグと停止モード・デバッグの両方に対応しています。
実行モード・デバッグでは、1 つ以上のプロセスをデバッグできます。 これを実現するため、CCS では GDB デバッガを起動して、ターゲット側のエージェントを制御します(GDB サーバー・プロセス)。 GDB サーバーは、デバッグ対象のプロセスを開始するか、そのプロセスに付随して、シリアルまたは TCP/IP 接続を通じてホスト側からの命令を受け入れます。 デバッグ・セッション中、カーネルはアクティブのままになります。
停止モード・デバッグでは、CCS が JTAG エミュレータを使用してプロセスを停止させます。 これにより、カーネルとすべてのプロセスが完全に停止します。 その後、プロセッサの状態や現在のプロセスの実行状態を検査できます。
Google Android Development Tools(ADT)などの追加のプラグインが用意されており、これらのプラグインを CCS 環境に追加して、Android の開発環境を向上させることができます。
C6EZFlo
C6EZFlo は、直感的なブロック図の表示から C6000 DSP アプリケーションを生成できるグラフィカル開発ツールです。 C6EZFlo
には、最適化された処理アルゴリズムと、増加する DSP デバイスに対応するペリフェラル I/O サポート機能が備わっています。
システム・アナライザ
システム・アナライザは、パフォーマンスやアプリケーション・コードの動作に関する情報をリアルタイムに提供するツールで、ソフトウェアおよびハードウェアの計測機器から収集した情報を解析できます。
システム・アナライザでは、ベンチマークの作成、CPU
およびタスクの負荷の監視、オペレーティング・システムの実行の監視、およびマルチコア・イベントの相関処理を行うことができます。
イメージ・アナライザ
Code Composer Studio には、ネイティブ形式のビデオ・フレームやイメージなどの変数およびデータをグラフィック表示する機能が備わっています。
スクリプト
テストなどの一部のタスクは、ユーザーによる操作なしで、数時間または数日間実行する必要があります。
このようなタスクを実現するには、開発ツールの使用を自動化できる必要があります。 CCS
には、テストや性能ベンチマークなどの反復タスクを自動化するスクリプト環境が備わっています。 スクリプトは、コマンド・ラインから個別に実行することも、CCS
IDE 内のスクリプト・コンソールから実行することもできます。
ハードウェア・デバッグ
TI の組込みプロセッサには、多くの高度なハードウェア・デバッグ機能が備わっています。
次のような機能を備えています(機能の種類はプロセッサによって異なります)。
- 実行に影響を与えないレジスタとメモリへのアクセス
- リアルタイム・モードでは、タイムクリティカルな割り込みサービス・ルーチンの実行を続行しながら、バックグランドのコードを停止可能
- 同期実行、ステップ、および停止などのマルチコア動作。 この機能には、一方のコアをトリガし、他方のコアを停止する、クロス・コア・トリガが含まれます。
- 高度なハードウェア・ブレークポイント、ウォッチポイント、統計カウンタ
- プロセッサ・トレースを使用して、複雑な問題のデバッグ、パフォーマンスの測定、アクティビティの監視が可能
- System Trace(STM)により、システムの動作に変更を加えることなくソフトウェアの実行に関する情報を得ることができる、実行に影響を与えないソフトウェア計測機能を実現
ライセンス・オプション
Code Composer Studio には複数のライセンス・オプションが用意されています。
- 評価: 無償の限定ライセンス。TI のツールやデバイスの評価に使用できます。
- ノード・ロック: 特定のコンピュータ専用のライセンス。
- コード・サイズ制限付き: 16KB のコード・サイズ制限付き無償ライセンス。MSP430 用。
- バンドル/開発キット: オンボード・エミュレーションや XDS100 クラスのエミュレータが付いた EVM および開発ボードで使用する無償ライセンス。
- ユニバーシティ: 詳細については、TI ユニバーシティ・プログラムまでお問い合わせください。

カート